安定稼動の基本はメンテナンス
当社はメンテナンスの重要性について日々社員教育を行い、実践しています。
機械の性能を十分に引き出し維持するためには、機械を常に新品に近い状態にしておくことが大切です。機械の性能が発揮されない状態では、安定した稼動は保てません。
印刷機のメンテナンスに6時間を割り当てることもあります。
▲印刷機のメンテナンス
▲パーツを外してのメンテナンス
設備紹介
印刷のオペレーションが安定するようにオフセット印刷機は全てHeidelberg製に統一されています。
印刷に関わる設備をご紹介します。
CTP(プレートセッター)
- Heidelberg Suprasetter 105
専用の刷版現像機が不要な、環境に配慮された次世代型高速サーマルプレートセッターを使用しています。
従来的なオフセット印刷工程では製版フィルムから版に焼き付ける工程が必要でした。
CTPを利用することによって、フィルムから刷版への焼き付けという作業がなくなり、網点の太り・かすれが減少し、5%以下の網点も表現できるようになりました。よりイメージに近い版の作成が可能になります。吉田印刷所はフィルムを使用せず、CTP率100%です。
また、CTPは入稿データから直接刷版を作成するため、常に安定した刷版生成が可能です。これは安定した品質を保つためには非常に重要なことです。
当社ではクリーンな印刷環境を実現させているので、印刷機とCTPの間に粉塵を防ぐための仕切りなどはありません。
▲CTP(プレートセッター)の外観
▲印刷機と併設されたCTP
CIP3
CIP3とは、International Cooperation for Integration of Prepress, Press and Postpressの略で、製版・印刷・後加工(製本など)で必要な情報をデジタル情報で管理するものです。
印刷時に必要なインキ壺情報(インキ量など)をデジタル管理し安定した印刷オペレーションを助けます。
印刷オペレーターの経験による絵柄に合わせたインキ量調整を一から必要としないため、常に刷版の絵柄に忠実にセットされたインキが供給されます。
▲印刷機の状態をモニターして表示するコントロールパネル
▲自動インキ供給装置を利用することで安定的なインキ供給を実現
分光測色機
- CPC-21
- CPC-24
当社は見た目だけの判断による印刷は行いません。デジタル測定器を用いて、数値管理を行うことで、より適切な判断を行うことができます。
デジタル測色機による自動インキ色管理システムを採用しています。
ハイデルベルグ社の印刷機XL105-8Pに内蔵されている「Prinect Inpress Control」と、ハイデルベルグ社の分光測色機「CPC-21」「CPC-24」で色の測定を目による判定ではなくデジタルデータとして測定して管理します。
実際に刷り上がってきた印刷物のカラー情報を数値化し、ハイデルベルグ社の印刷機 「XL105-4」「SM52-4」に フィードバックすることで、自動的に適切なインキ量の補正を行います。
▲CPC-24の外観
▲印刷物を測色機の上に置いて測色する
▲印刷物の上をスキャナーが通過しながら印刷状態を読み取る
▲読み取ったデータは画面表示されインキ調整の参考にする
印刷機
オフセット印刷機
- 菊全判伸び両面8色印刷機 Heidelberg Speedmaster XL105-8P
- 菊全判伸び片面印刷機 HeidelbergSpeedmaster XL105-4
- 菊四裁片面印刷機 HeidelbergSpeedmaster SM52-4
Heidelberg Speedmaster XL105
菊全判ノビサイズ対応印刷機のスピードマスターXL105を導入しています。
また2011年には両面を同時(1パス)で印刷できるタイプのSpeedmaster XL105-8Pも導入し、ページ物の印刷も効率よく製造できる様になりました。
▲Speedmaster XL105-8Pです。両面の印刷が一度にできます。
▲Speedmaster XL105-4
▲印刷の胴の並びの通りK・C・M・Yーの順に印刷されます。
▲印刷された用紙が出てくる排紙部分(デリバリー部分)
▲印刷機に用紙を搬送する給紙部分(フィーダー部分)
▲印刷機に用紙を搬送する給紙部分(フィーダー部分)
デジタル印刷機
Linoprint CV
デジタル印刷機を導入しました。
極小部数のご注文やバリアブル印刷、オフセット印刷前の試作テストなどに対応できます。
製袋加工用印刷機
RYOBI 3200 PCX
断裁機
- Heidelberg Polar 115XT
- ITOTEC ROBOCUT
断裁機は菊全判(939×636mm)などの大きなサイズの用紙を効率よく断裁できる機器を導入しています。
面付けした印刷物を仕上がり寸法に断裁していきます。一度に250~1,000枚を断裁するため1~2mm程度の断裁のずれが生じる場合があります。
仕上がり線まで写真や画像が来る場合は、必ず裁ち落とし3mm程度まで画像を入れておくことで断裁ずれで紙の色(白)が出る現象を抑えることができます。
断裁機は両手で押さないと刃が降りません。これは誤って刃の下に手を入れた状態で刃が降りてくることを防ぐためです。他にもセンサーで刃が降りてこない仕組みなどもあります。
製本機
中綴じ製本機
高速で精度の高い中綴じ製本が可能です。
中綴じ製本機は、本体手前にあるストッカーに見開き断裁したページを入れてセットしておくと自動的に1枚ずつ取り出されて製本されます。
針金綴じの針金はリールになって本体部分の後ろ側に設置されています。綴じに応じて排出され本体中央部分で針金綴じを行います。
▲全体
▲ストッカー
▲針金リール
無線綴じ製本機
ページ数の多い冊子・カタログ印刷の製本には無線綴じ製本をおすすめします。
無線綴じ製本機は、右側に表紙を、左側に丁合した本文をセットし、一部ずつ糊で接着します。
製本が終わった後、断裁機で仕上り断裁を行い完成です。
▲外観
▲作業の様子
折り機
あらゆる折りのニーズにお応えするため、ハイデルベルグ社製四六全判対応のStahlfolder TH(スタールフォルダーTH)を導入しています。
Stahlfolder TH
この折り機は3ステーション(3ユニット)を装備しており、マップ折りなどの細かな折り加工も可能です。
▲Stahlfolder THの全景(1ステーション時)
▲観音折りをする様子
3ステーションを接続した状態
豊富な折り加工
今回ご紹介した観音折り以外にも、蛇腹折りやDM折りのお問い合わせが増えております。可能な限りお応えしていきますので、ぜひ一度ご相談ください。
穴空け機
カタログや冊子などを綴じるときに便利な2穴加工・4穴加工・ドンコ穴加工のできる穴空け機を導入しています。
当社では標準的な2穴から、4穴・ドンコ穴などの穴空けに対応しています。
穴空け機では冊子などの端に2穴・4穴・ドンコ穴(ルーズリーフの26穴など)を空けます。
▲2穴の利用例です。
▲穴空け機の外観です。
▲穴空けを行う印刷物を重ねて穴空け機にセットします。
▲上から圧力を掛けて穴を空けます。
製袋設備
機械設計段階から携わり、自社独自の製造方法で製袋を行っています。
製造工程の工夫で、他社の製品にみられる凹凸、段差をなくすことに成功しました。プリンターでの引っかかりを防ぐことができ、スムーズな印字が可能です。