解説
解像度とは、画像や表現の細かさのことです。
一般的にこの値が高ければきめ細やかな表現になります。
解像度は主にdpi(dots per inch)またはppi(pixel per inch)という単位を使用します。
PhotoshopやIllustratorなどはppiを使用しています。
1インチあたりにどの程度の画像の点(dot)・ピクセル画素(pixel)があるのかを表しています。
画像の解像度について
解像度が高い画像は精細な画像になります。
解像度が高くなれば、その分、必要とするデータの量も多くなります。
プリンター・プレートセッターなどの印刷機器・出力機器が表現できる細やかさを超える高い解像度にしても、データサイズが大きくなるだけで意味はありません。
また、Photoshopを使い、解像度が低い画像を再サンプルで見かけ上の解像度を向上させても(ピクセル数を増加させても)、表現されていなかったものが出てくるわけではないので、本質的には意味がありません。
解像度が低くなればなるほどきめ細やかさが失われ、印刷や出力時にドットがよく見えるようになり、画像にドットのギザギザ(ジャギー)が見える場合があります。
100dpi以下の粗い画像は低解像度と呼ばれる場合があります。(低解と略する場合もあります)
Photoshopのメニューで「イメージ」→「画像解像度」で表示される解像度は、以下の例では右側に記載されているサイズ(139.34mm×84.76mm)で使用した場合に350ppiになるという意味です。
Illustratorなどで、この画像を配置して、拡大すれば実効解像度は下がり、縮小すれば実効解像度は上がります。つまり、最終的に使用するサイズによって実効解像度は変化しますので注意が必要です。画像ファイルそのものに設定されている解像度の値だけを見ても実際は意味が無いということです。
高い解像度の例(イメージ)
低い解像度の例(イメージ)
適正といわれる画像の解像度について
一般的に印刷物の画像の解像度はオフセット印刷の175線の出力線数であれば350dpi程度で十分とされています。
ポスターなどの間近に寄って見ない印刷物の場合は、画像の解像度が150~200dpiでも見た目ではあまり気になりません。
スクリーンキャプチャ(パソコンの画面を取り込んだもの)は、元の解像度が低いので72dpiや96dpiでも問題ありません(改善することが不可能です)。
以下の例のような場合で文字を画像化する際は、書体にもよりますが、350dpiではなく600dpiなどのさらに高解像度などにすることをおすすめします。
- マンガなどでセリフもすべて画像化している
- 文字そのもののサイズが小さい
- 明朝体や装飾系のフォントを使用している
理由としては、文字そのものが表現できない、フォントの重要な要素となるエレメントの表現が消えてしまうなどの問題が発生するためです。
プリンターなどの印刷機器の解像度について
プリンターやプレートセッターなどの印刷機器・出力機器の解像度も高ければ高いほど、精細な表現の印刷や出力になります。
ただし、印刷の再現性・表現力は印刷方式や用紙によって変化しますので、単純に解像度が高ければキレイな印刷になるというものではありません。
関連情報・参考資料
- 画像:カットフルーツてんこもり(ぱくたそ)