本田 工場も後程見ていただいたら分かると思うのですけれども、機械が本当に綺麗です。この新工場だから綺麗なのではなくて、以前の工場でも非常に綺麗で ピカピカでした。何を触ってもほとんど汚れない。ブロッキング防止パウダーが少ないからですね。だから先程おっしゃっていたCTPも印刷機の近くに置いて ある。
これも目から鱗でした。
階が違ったり、社屋が違ったり、印刷機から離れた場所にCTPを置くことがあたりまえだと思っていたのですが、こちらの工場を拝見して、「確かに、 わざわざ離れた場所から刷版を運んでくるより理に適っている。何故、今まであれがあたりまえだったのだろう」と、逆に疑問に思うくらいです。
実は、印刷機の近くにある方があたりまえなのではないか、ということにも気付かせていただきました。
吉田印刷所様の徹底したメンテナンスで、具体的にどこをどうされているのかという詳細については、工場見学もしくは懇親会でご質問いただければと思います。
ここまで吉田社長からお話を伺いましたが、お話のポイントは、このディスカッションの中で何か新しい閃きを得られるのでは? というところではなく て、「原点に戻ってもう一度考える」というところだったのかなと思います。社長は本当に理解しやすい言葉で、あたりまえのお話をしてくださいます。私もで すが、聴いている方も分かりやすかったのではないでしょうか。
これからの印刷業界では、吉田社長がお話してくださった「あたりまえの思考」や「徹底したメンテナンス」が基盤としてあるということが、非常に重要だと思います。
その上で、「IT」を手法・手段の一つとして活用していく。
これは恐らく規模や、扱っている商材、業種、業界を問わず、物づくりの本質的な課題だと考えています。今日はこのディスカッションでの気付きを基に、後程の工場見学で裏付けとなる技術的部分をご覧いただき、懇親会でもぜひ詳しいお話をしていただければと思います。
エネルギーというと電力を発想しがちですが、人のエネルギーもそうですね。省力化もしくは本来かけなければならないところにエネルギーを持っていくこと。これによりもたらされるエコロジー。その結果、あたりまえのようにエコノミーという経済的要素も付いてくる。
「3つのE」のバランスを良く取りながら、4つ目のE「エボリューション」、進化することを常にお考えになっている。こういった考えが百年近くの歴史の中で脈々と受け継がれて、しっかり社員の方にも浸透している。非常に参考になるところだと思います。