概要
このページではMicrosoft Office(Word・Excel・PowerPointなど)データの印刷に関しての注意点を掲載しています。
異なるパソコン環境でWordやExcel・PowerPointのデータを開くと、文字の位置がずれてしまったり、改行が変わってしまったり、文字がずれたために文字が消えてしまったりする問題があります。
これはWordやExcel・PowerPointのデータの仕様で、解決する方法はありません。
このためお客様のパソコンで制作されている状態と全く同じ状態にて弊社でデータを開けるかどうかは保証できません。
Word・Excel・PowerPointのデータによる印刷は文字の送り・改行のズレがあることをあらかじめご了承ください。
原因は主にプリンタの設定
Microsoft Office(Word・Excel・PowerPointなど)データでは、選んでいるプリンターにより表示や印刷が変わってしまう問題を持っているためです。
同じプリンターでも印刷解像度の設定を変更することで、文字の位置の再計算が行われ、結果として文字の位置がずれてしまうこともあります。
Microsoftのページでは以下の様な説明があります。
Excel の表示方法
Excel は行、列単位でサイズのデータを持ち、表示の調整をしています。他の種類のアプリケーションに比較しても、表示に関して計算処理が多くなることで速度が遅くなります。表計算ソフトの性格上、行や列のサイズを変更したり、スクロールさせたりする操作は頻繁に行なわれますので、Excel ではある程度処理を簡略化することで速度を優先させています。Excel では、サイズの基本単位として「標準フォント」で指定されたフォントの幅をベースに、その時点でのプリンタ ドライバからの情報も合わせて計算で求められた「ポイント」を使用しています。この方法は、環境に依存しますので表示上の正確さには欠けますが、表示の度に表示領域と表示文字列の調整 (計算) を行わなくてすむため、速度的に有利になります。この他にもいくつかの理由によって、ワープロソフトや DTP ソフトなどのように出力を重要視するアプリケーションよりは厳密ではない部分があります。
異なる複数の Windows 環境で Excel ファイルを共有すると、印刷範囲、セルの幅、または高さが変更される場合がある
この問題に対し、同じページにて以下の様にも説明されています。
この問題を発生させる要因は環境に依存するため、簡単に考えられる解決策は、環境をまったく同じにすることです。Excel 上の「標準フォント」の設定はもとより、Windows で使用されるフォント、プリンタ ドライバおよびその設定 (解像度、DPI など) そしてそれらすべてのバージョンまでを合わせれば良いのですが、これでは現実的な対応策とは言えません。
異なる複数の Windows 環境で Excel ファイルを共有すると、印刷範囲、セルの幅、または高さが変更される場合がある
つまりMicrosoft自身は異なる環境でデータを開いた場合の文字や改行のズレは仕方がないと認識していることになります。
また、Adobeではプリンタ「Adobe PDF」でPDF変換する際に「通常使うプリンタ」にあらかじめ設定しておくことを推奨していると共に以下の様な説明もあります。
文書を作成したときに使用していたプリンタが [Adobe PDF] プリンタの解像度と異なる場合、Microsoft Word など変換元文書内にある文字の折返し位置などがずれた状態で PDF が作成されることがあります。この現象が発生する場合は、変換元文書を作成したコンピュータ上で、使用しているプリンタの解像度になるべく近い値を設定して PDF を作成するようにします。
作成した PDF のレイアウトが変更されたり文字が消える(Windows 版 Acrobat 8)
つまり、プリンタを変更することで、文字のズレが発生することを示唆しています。
解決方法はPDFに変換すること
文字の位置のズレや改行の位置の変更などが気になる場合、PDFデータにWord・Excel・PowerPointデータを変換しての入稿をおすすめめしております。
PDFデータでは文字の位置や図形や写真の位置、改行の位置や使用しているフォントの形、図形や写真の情報などの情報を含めることができるので、異なる環境による文字の位置や図形の位置のズレなどが起きないようになっています。
Word・Excel・PowerPointからPDFへ変換するための詳しい情報は以下のページからご覧ください。