概要
このページではIllustratorデータで細すぎる線を選択する方法を掲載しています。
細すぎる線は印刷トラブルになるので、線の太さを確認するために活用してみてください。
線の太さの確認しましょう
線の太さが細すぎる場合、印刷時にインキがうまく乗らずにかすれてしまったり、ほとんど印刷されていない状態になる場合があります。
線の太さの確認はIllustrator 10以降で行えます。Illustrator 10より前のバージョンでは、ひとつひとつ線の太さを確認する以外に方法がありません。
細すぎる線を選択する方法
Illustratorで以下の[図1]のような罫線の太さのものがあったとします。

0.3pt未満の線を選択したい場合は以下のようにします。
直線ツールを選択して、0.14ptの直線を描きます。([図2]Aの直線)

次に「自動選択」のパネル(パレット)で、「線幅」にチェックを入れ、許容値を「0.15pt」にします。


この状態で先ほど描いた0.14ptの直線を選択すると、「0.14pt±0.15pt」の線が選択されます。つまり「0pt~0.29pt」までの線が選択されます。選択した様子は以下の図のようになります。

「塗り」にカラーが入っているだけの直線のオブジェクトに注意
上の[図2]では「0.3pt未満」の線は選択されていますが、一番下の線は選択されていません。
これは「線」にカラーが入っていなく、「塗り」にカラーが入っているだけのオブジェクトです。
つまり選択すると以下のようなカラー設定になっています。

この「塗り」にカラーが入っているだけの直線のオブジェクトは「線」にはカラーが入っていないため、線幅は「0pt」です。つまり見えますが、ほとんど印刷されない「極細線」(ヘアライン)として扱われます。
プリンタの出力でははっきり線が出力される場合もありますが、オフセット印刷時には、ほとんど線が見えない状態で出力されますので、このようなオブジェクトがないように気をつけてください。
ヘアラインについては以下の解説ページをご覧ください。
スクリプトを使って細すぎる線を探す場合
Illustratorにはスクリプトの機能があります。この機能を使って「極細線」「細すぎる線」を探すスクリプトがあります。以下のページをご覧ください。