概要
このページではQuarkXPressからPDFを作成する時のフォントの注意点について掲載しています。
問題の状況
フォントを使用していないのにフォントのエラーが発生します。
問題の詳細
QuarkXPressにIllustratorやPhotoshopのファイルを貼り込んでレイアウトしています。
QuarkXPressでは文字を入力していません。文字ボックスもありません。
Illustratorの部品はすべてアウトライン化済みです。フォント情報は残っていません。
PSプリンタドライバ(Adobe PSなど)でPostScriptファイルを作成し、そのPostScriptファイルをAcrobat DistillerでPDFに変換しようとすると、「リュウミンL-KLが埋め込めません」というエラーメッセージが出てPDF変換できません。
なお、Acrobat DistillerのあるマシンにはリュウミンL-KLなどのCIDフォント(ATM)はインストールされていません。(ビットマップフォントではありません)
原因
書き出されたPostScriptファイルの左上にあるドキュメント情報に「リュウミンL-KL」が使用されているためです。
対処方法
以下のいずれかの方法でこの問題を解決できる場合があります。
- a. リュウミンL-KLのCIDフォントをインストールする。
- b. 「細明朝体」のフォントをフォントフォルダからはずす。
- c. QuarkXPressからEPS書き出しを行う。
対処方法(詳細)
a. リュウミンL-KLのCIDフォントをインストールする。
リュウミンL-KLのCIDフォント(ATM専用)をAcrobat Distillerがインストールされているマシンにインストールします。
さきほど作成したPostScriptファイルをAcrobat DistillerでPDFに変換します。
b. 「細明朝体」のフォントをフォントフォルダからはずす。
細明朝体がフォントフォルダにある場合、QuarkXPressではプリントアウト時・PostScriptファイルの書き出し時の左上のドキュメント情報の記述に「リュウミンL-KL」を使用します。†1
細明朝体をフォントフォルダからはずすと、左上のドキュメント情報の記述に「Osaka」を使用します。このため、CIDの「リュウミンL-KL」がない場合は、細明朝体をフォントフォルダからはずして、PostScriptファイルの書き出しを行ってください。†2
なお、Acrobat4.0でTrueTypeフォントを埋め込む方法はEnfourの「PDF/CID研究室」の【MacintoshでのTrueTypeの埋め込み方】のページをご覧ください。
c. QuarkXPressからEPS書き出しを行う。
QuarkXPressからEPS書き出しを行い、そのEPSファイルをAcrobat DistillerでPDFへ変換します。
「ファイル」→「EPSファイルでページ保存」を選択します。
縮小率が「100%」であることを確認して、EPSファイルを保存します。
▲QuarkXPress3.3の画面
裁ち落としを設定する場合は「ブリード」を「3mm」以上にしてください。
▲QuarkXPress4.1の画面
書き出されたEPSファイルをAcrobat DistillerでPDFへ変換します。