Illustrator CSでPDF形式の保存をしたら画像が部分部分でずれた

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概要

このページではIllustrator CSから直接PDF保存をする際の画像の処理の設定についての注意点を掲載しています。



問題が発生すると思われるバージョン


Illustrator CS3ではこの問題は発生しませんでした。(Illustrator CS2は画像の状態が崩れませんが、白い線が入ることがあります)

問題の状況

Illustrator CSから直接PDF保存したら、回転している画像の状態が崩れた。



問題の詳細

Illustrator CSから直接PDF保存するときに、画像のダウンサンプル処理にチェックをつけて保存しました。

また配置してある画像はリンク状態のPhotoshop EPS画像です。



原因

Illustrator CSがPDF保存時にPhotoshop EPSを取り込む処理とダウンサンプル処理の不具合の複合要因で発生していると考えられます。



回避方法の例



回避方法の例(詳細)

a. Illustratorから直接PDF保存せずに、EPS保存した後にAcrobat DistillerPDF変換する。(推奨)

PostScriptEPSファイルを作成する前にIllustratorの書類設定を行う必要があります。詳しくは以下のページをご覧下さい。



書類設定が完了したらIllustratorからPostScriptEPSファイルを作成して、そのPostScriptEPSファイルをAcrobat Distillerで変換します。



b. Illustratorから直接PDF保存する際のオプション設定で、ダウンサンプル処理が行われないようにする。

Illustrator CSからPDF保存する際はダウンサンプル処理をしないように設定をしてください。



Illustrator CSの場合、ダウンサンプルに注意してください。

リンク状態のPhotoshop EPSで大幅に画像が崩れるおそれがあります。下の画像の黒線で囲った部分をご覧下さい。画像がずれた状態で保存されています。(断層ずれのようになっています)

これは「Illustrator CS(1.0/2.0)からPDF保存すると画像に白い線が出る」の問題と繋がっています。


IllustratorPDF保存する際に、Photoshop EPSを一旦Illustratorに取り込み、画像を処理する過程でエラーが発生しているようです。なお、リンク状態ではなく画像を埋め込んであれば問題はありません。



逆にPhotoshop形式の方は問題なくダウンサンプル処理がされています。



この回転してダウンサンプルした時に大幅に画像が崩れる問題はIllustrator CS2では解決されていますが、「Illustrator CS(1.0/2.0)からPDF保存すると画像に白い線が出る」の問題があるので、PDF保存する前にEPS画像は埋め込んでおいた方が良いでしょう。


また、Illustrator CSではダウンサンプルをしない設定にしておく方が良いでしょう。