以前DTP駆け込み寺にて以下の質問がありました。
質問なのですが、同じような書体「HG創英角ゴ」と「HGP創英角ゴシック」の違いを教えていただきたいのですが、どなたがご存じないでしょうか。
その後、名刺屋さんの回答で以下の様な回答がありました。
たぶん、こんな感じ
HG創英角ゴ体 : 欧文・和文とも等幅フォント
HGP創英角ゴ体 : 欧文・和文ともプロポーショナルフォント
HGフォントはリコーのフォントですが、マニュアルにHG・HGP・HGSの違いが掲載されていたので紹介します。
また、合わせてダイナフォントのDF・DFP・DFGの違いについても紹介します。
リコー:HG・HGP・HGSの違い
リコーの「TrueTypeWorld ValueFontD2」のユーザーズガイドには以下の様な記述があります。
「HG~」 どの文字も一定の間隔で、表示します。原稿用紙など一定間隔のものにプリントするのに適しています。
「HGP~」 半角文字に加えて非漢字(ひらがなやカタカナ)も美しく見えるように文字間隔が調整されます。一般的にはHGP書体を使うと、最も読みやすく美しい文章が組めるといえます。
「HGS~」 半角文字だけ読みやすく見えるように、文字間隔が調整されます。
つまり、等幅フォントかプロポーショナルフォントかを分けると以下の様になります。
- HG~:等幅フォント
- HGP~:プロポーショナルフォント
- HGS~:プロポーショナルフォント(全角文字は等幅)
HGP・HGSのプロポーショナルフォントは以下のように異なります。
リコーのプロポーショナル書体の半角文字は、(最も幅の広い文字で)全角文字の約2/3幅になっていて、HG 書体の半角文字より幅が広くなる場合があります。また、文字のデザインも読みやすくするためHG 書体とは異なっています。
実際の例で見てみましょう。
▲クリックすると拡大表示します。
HGS~のフォントでは全角が等幅フォントになっています。
また、HGP~、HGS~のフォントでは、半角文字の部分が全角文字の半分の大きさではないこともわかります。
ダイナフォントのDF・DFP・DFGの違い
ダイナフォントを販売するダイナコムウェアのサポートページには以下の様な記述があります。
DFは、等幅フォントです。
DFPは、半角英数がプロポーショナル対応しています。
DFGは、半角英数および非漢字がプロポーショナル対応しています。
つまり、等幅フォントかプロポーショナルフォントかを分けると以下の様になります。
- DF~:等幅フォント
- DFP~:プロポーショナルフォント
- DFG~:プロポーショナルフォント(全角文字で漢字は等幅)
実際の例で見てみましょう。
▲クリックすると拡大表示します。
DFG~のフォントでは全角が等幅フォントになっています。
また、DFP~、DFG~のフォントでは、半角文字の英数部分が全角文字の半分の大きさではないこともわかります。(半角カナの部分はDFと同じです)
DF・DFP・DFGの違いの例外
上記の法則に従わない書体も例外的にあります。
有澤太楷書体、有澤中太楷書体については、次の通りです。
DF有澤太楷書体、DF有澤中太楷書体は、半角英数がプロポーショナル対応しています。
DFP有澤太楷書体、DFP有澤中太楷書体は、半角英数および非漢字がプロポーショナル対応しています。
※有澤太楷書体、有澤中太楷書体には、DynaFontのほかの書体の「DF」にあたる等幅フォントは含まれていません。
関連情報・参考資料
- HG創英角ゴとHGP創英角ゴシックの違い(DTP駆け込み寺 掲示板)
- TrueTypeWorld ValueFontD2 / フォント(リコー)
- DFとDFPとDFGの違いは?|サポート・FAQ(ダイナコムウェア)