なぜスライドのサイズを変更しなければいけないのか?
PowerPointは基本的にプレゼンテーション用のアプリです。このため、初期設定のスライドサイズはプロジェクタやモニタ画面に合わせた縦横比になっており、紙の縦横比とは異なります。
プロジェクタや画面の縦横比は4:3もしくは16:9ですが、紙の縦横比は1.414:1(=4.242:3)です。
このため、初期設定のまま印刷用のデータ制作を行うと、印刷サイズが意図しないものになる場合があります。
PowerPointのA4サイズはA4サイズではない
PowerPointではスライドのサイズを設定画面で選択できますが、用意されているA4サイズはA4サイズではない別のサイズです。
A4サイズとは異なるサイズなので、そのまま印刷を行うと画面とは異なる余白が生じたり、(紙の端まで印刷するための拡大印刷で)意図しない文字や図が切れてしまう問題が発生する場合があります。
スライドサイズ変更の手順
今回はA4サイズ(210×297mm)にスライドサイズを変更する手順を説明します。
※画面はPowerPoint 2013です(Microsoft 365版でもほぼ同じです)
新規ドキュメントまたはファイルを開いた状態で、デザインのタブをクリックします。

右側に「スライドのサイズ」をクリックして、「ユーザー設定のスライドのサイズ」選択します。

「スライドのサイズ指定」が「A4 210×297mm」となっていても、幅と高さがそれぞれ「19.05cm」「27.517cm」となっており、実際のA4サイズと異なっています。

幅に「21cm」、高さに「29.7cm」と入力して「OK」をクリックします。

すると「新しいスライドサイズに拡大縮小します。コンテンツのサイズをなるべく大きくしますか、それとも新しいスライドに収まるように縮小しますか?」というダイアログが表示されます。
まだ制作していない場合は「最大化」「サイズに合わせて調整」のどちらを選んでも問題ありません。
既に制作している場合は、「最大化」「サイズに合わせて調整」のどちらを選んでも多少の調整は必要になりますが、「サイズに合わせて調整」を選んだ方が不用意に紙からはみ出ないのでお薦めです。

これでスライドのサイズが印刷向けのサイズになりました。
あとは表示されたスライドのサイズに合わせて制作・修正を行ってください。
用紙サイズについて
A4サイズ以外の用紙サイズは以下のページをご確認ください。