Illustratorで文字間のカーニングを「オプティカル」にしてテキストボックスを拡大縮小すると文字組みが変わる

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Illustratorで文字間のカーニングを「オプティカル」にしてテキストボックスを拡大縮小すると文字組みが変わる
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問題の現象

Illustratorのテキストボックスにある文字の設定で、文字間のカーニングを「オプティカル」に設定して、テキストボックスを拡大縮小すると文字組みが変わります。

場合によっては文字が溢れて消えます。

実例

画面はIllustrator CC 2017です。

テキストボックスに適当な文章を入力して、文字パネルにある文字間のカーニングを「オプティカル」に設定します。

今回はわざとテキストボックスから文字が溢れるようにします。

Illustratorで文字間のカーニングを「オプティカル」(1)

Illustratorで文字間のカーニングを「オプティカル」で元の画像


このテキストボックスを「拡大・縮小ツール」で25%に縮小します。

400%の拡大表示したテキストボックスは以下のようになっています。

Illustratorで文字間のカーニングを「オプティカル」のものを縮小


わかりづらいので2つのテキストボックスの位置を合わせて切り替えながら表示してみます。

縮小前と後で文字組みが変わっていることがわかります。文字がずれて最後の文字も溢れてしまいました。

文字組みの違いをパタパタ動画で見る


少しずつ縮小していくと、文字組みがどんどん変わっていくことがわかります。

Illustratorで文字ボックスを少しずつ縮小動画



回避方法

この現象は仕様のようですが、アピアランスの「変形」を使用した場合は文字組みは変わらないようです。

20180115-Illustrator-optical-02.png


参考情報

この現象は文字サイズによってカーニング量が変化するためとのことです。

IllustratorInDesign、さらにPhoshopの文字パネルのカーニング欄の選択肢にある「オプティカル」は、フォント内部の情報に依存せずアプリケーションが隣合った文字の形状を考えてカーニング量を判断します。

OTF以外のフォントやOTFでも(ペア)カーニングの設定されていないフォントにも有効であることから何かと重宝する機能ではありますが……

※縦組みには無効です

その値は以前の記事「オプティカルカーニングのツメ量と文字サイズ」で記している通り、文字サイズによって異なり、文字サイズが大きくなるほどカーニング量も大きくなる傾向にあります。

オプティカルカーニングについて:補足(なんでやねんDTP

オプティカルカーニングのツメ量は文字サイズによって異なるようだ。

オプティカルカーニングのツメ量と文字サイズ - なんでやねんDTP

オプティカルカーニングのツメ量と文字サイズ(なんでやねんDTP

情報元

「オプティカル」で詰めているとき、テキストボックスを縮小すると、組みが変わりませんか?


変わりますね。

「オプティカル」は、Illustratorで文字の形状を判断して詰めますが、縮小の度合いによっては、フォントのヒンティング(滑らかさの程度)が変わり、これによって、組みが変わってしまうようです。

いただいた質問とその回答 2017(Illustrator)DTP Transit)