概要
印刷用PDFファイルを確認する際に、Acrobat以外のアプリを使うと、制作イメージ・印刷イメージと異なった状態で表示されてしまうことがあります。
印刷用PDFファイルの確認には、必ずデスクトップ版(PC・Mac版)のAcrobatもしくはAcrobat Readerをお使いください。
この記事は以下のツイートを元に作成しています。
PDFについて。校正のやりとりは軽いX1-a。印刷用にX-4で書き出して納品したら、先方(windows)から「画面でも印刷しても色が変わってる」と。バカな。検証してみると、Acrobatはいいけど、macのプレビューだとおかしい。iPhoneでも色がおかしかった。印刷データで描画モードは使っちゃいけないのかな? pic.twitter.com/k1yuLMUNdb
— 0.5秒を積み上げろ (@efficiency_d) 2018年7月31日
実例
Illustratorで以下のようなデータを作成します。
画像素材:桜の花と卒業証書を持った袴姿の女性(ぱくたそフリー素材)
これをPDF形式(PDF/X-4)で保存します。Acrobat DCで開いた状態は以下の通りで、Illustratorと同じ状態です。
Google Driveで開いた場合
入稿ファイルのやり取りに「Google Drive」などを使う方もいると思います。
Google Drive上に保存されているPDFファイルを開く(プレビューを見る)と、元のPDFと表現が変わってしまっています。
ブラウザーで開いた場合
同様に、PDFをChromeブラウザーで開くと、元のPDFと表現が変わってしまっています。(Edge・Firefoxの内蔵PDFビューアーでも同様の結果となります)
モバイル版のAcrobat Readerで開いた場合
iPhone・iPad・Androidではモバイル版アプリであるAcrobat Readerがありますが、こちらでPDFを開くと、元のPDFと表現が変わってしまっています。
このようにGoogle Drive・ブラウザー上でPDFを開くと、元のイメージと見た目が変わってしまうことがあるので、PDFは必ずデスクトップ版のAcrobatで開くようにお願いいたします。
補足情報
このような問題は以前からあり、Acrobat以外のアプリで、オーバープリントや透明効果が正常に表示されないことがわかっています。ご注意ください。
詳しくは関連情報・参考資料のリンクをご覧ください。
検証用データダウンロード
実際に試せるようにデータを用意しました。
データはIllustrator CCからPDF/X-4形式で書き出したPDFです。