画像の階調が反転する例
Photoshopで以下のような2階調の画像を用意します。
Photoshop EPS形式(以下EPS形式)とPhotoshop形式で保存します。
EPS形式では、今回「白色部分を透明として扱う」にチェックを入れます。
IllustratorにEPS形式・Photoshop形式の2つの画像を配置し、画像を埋め込みます。
背面には黄緑色の塗りの長方形オブジェクトを配置しました。※透明になっているかがわかりやすいように
すべてのオブジェクトを選択し、メニューから「編集」→「カラーを編集」→「グレースケールに変換」を選択します。
EPS形式の画像を埋め込んだ部分の階調が反転します。白黒が反転している状態になってしまいます。
Photoshop形式の画像を埋め込んだ部分は階調が反転していません。
この画像の階調が反転する問題は「白色部分を透明として扱う」にチェックを入れる、入れないに関わらず発生します。
解決方法
EPS形式の画像を選択し、メニューから「オブジェクト」→「ラスタライズ」を選択し、適切な解像度で「グレースケール」画像に変換しておけば、この問題を回避できます。
しかし、2階調の画像をグレースケール変換する必要性はそもそもありません。
モノクロの印刷用データを作成する時に、不用意にオブジェクトをまとめて選択して、グレースケールへ変換することはやめましょう。
補足:Photoshop形式でも問題あり
すべてのオブジェクトをまとめてグレースケールに変換した場合のPhotoshop形式は問題がないように見えますが、透明の扱いになっていた部分が不透明になっています。
結果としてEPS形式・Photoshop形式どちらの形式であってもグレースケール変換には問題があります。
今回の例のデータをダウンロード
今回の例を実際のファイルで試せるようにダウンロードファイルを用意しました。
ファイルはIllustrator 23.0.6、Photoshop 20.0.6で作成しています。
関連情報・参考資料
- あっと!デジタル 朝日新聞 広告制作マニュアル ver.10【PDF形式】(朝日新聞社メディアビジネス局)
- 広告入稿ガイド(朝日新聞社メディアビジネス局)