ソイインクに関してなのですが
「この印刷物は環境にやさしい植物性大豆インキを使用しています。」
という表記と
「この印刷物は環境にやさしい植物性大豆インクを使用しています。」
という表記をパンフレットで見かけるのですがどちらも間違いないのでしょうか?
インク・インキ、どちらとも特に問題ありません。
一般的にはインクジェット・インクカードリッジ・製図用インクなどのように「インク」という言葉で聞くことが多いと思いますが、印刷業界としては「インキ」という表現をする場合が多いようです。
顔料・染料を含んだで液体状のときには、慣用的にインクを使い、印刷関係で用いるものはインキと呼ぶことが多い気がしますが、「インキ」か「インク」かハッキリした区別はないようです。
紙の基礎講座 印刷編(10) 印刷インキの基礎知識 - 紙の基礎講座 - 紙への道
東洋インキ製造株式会社の広報室の方の推測によれば、微妙な違いは以下のものに分けられるのではないかとしています。また、東洋インキ製造株式会社の広報室の方もこのページで『どちらの言い方でも間違いではありませんし、充分意味も通じます。』と書かれています。
こうやって分けてみますと、インキの形状がグラビアインキのように液体である、オフセットインキのように完全な液体ではないが外から力を加えると液体状態になる、少し難しい言い方をすると、塑性流動体のあるものも、プレスする行為があるかないかでインキとインクに分けることができるような気がします。
最初に申しましたように、キチンとした定義がありませんので、私がこじつけで「ではどうか・・・?」という感覚で、インキとインクを分けてみようという考えですから、この分類の仕方に異論があっても結構と思います。
さて、この分類ではインクの方は、万年筆のインクはさておき、エレクトロインクにしろインクジェットにしろ、版はありますが「圧」の部分がありません。反してオフセットインキにしろグラビアインキ、また活版インキなどは全て「圧」が必要です。
いわゆる「インプレッションシリンダー」または「圧をかける装置」のあるものに用いるものが「インキ」と言えるような気がするのです。そうして、「インク」は「圧」のないものということでどうでしょう。
第14回:「インキかインクか」|インキのはなし|ぷりんとぴあ
どちらも英語の表記としては「ink」となり、読み方の微妙な違いでしかありません。
どちらも間違いではありませんので、インクとインキの好みの方をお使い頂ければ良いでしょう。(不安でしたら英語表記も検討してみて下さい)