PDFはどの環境でも同じようにドキュメントが見られるという利点を持つ非常に便利なフォーマットです。ですが、作成方法を誤るとこの利点を含まない、環境毎に見え方(出力)が違うPDFが作成されてしまいます。
●簡易版フォントの確認および画像の解像度の確認
PDFファイルをAcrobatで開いて、「表示」→「全体表示」にします。この状態で一旦全てのページを表示させてみてください(左右矢印キーでページ切り替えができます)。
「フォント」→「文書情報」→「フォント」を選択します。フォント情報が表示されたら、「全フォントを表示」をクリックします。
ここで「使用フォント」の項目を見て全てのフォントが「埋め込み サブセット」になっていれば全てのフォントが埋め込まれています。全てアウトラインの場合は「なし」になります。
画像の解像度は簡易的な手法ですが表示サイズを「400%」にしてきれいに見えれば問題ないレベルであると思われます。これは画面の解像度が72dpiもしくは96dpiであることから、400%にすると288dpiもしくは384dpi程度で表示されることによるものです。
画像のカラーは申し訳ありませんが簡単に確認する方法はありません。PDF作成前に十分にご確認下さい。
●その他の注意点
IllustratorでPDFにする場合、貼り込んである画像がJPEGエンコーディングですとPDF保存できない場合があります。
Illustrator8でPDFにする場合、フォントの埋め込みには問題があるので、全てアウトラインをとるか、Illustrator EPSで保存した後にAcrobat DistillerでPDFに変換してください。
Illustrator9でPDFにする場合はフォントを全て埋め込んで下さい。もしくはIllustrator EPSで保存した後にAcrobat DistillerでPDFに変換してください。
PDF Writerを利用されますと、データがRGBになってしまいますので使わないで下さい。
必ず作成したPDFをプリントアウトし、画像が粗くないかを確認してください(PDF作成時には「Press Optimized」もしくは「Press」のオプションを選択してください)。
RGB・特色画像はCMYKに変換されて出力されますが、なるべくそのようなデータがない状態で作成下さい。
トンボ付きのPDFでも構いません(トンボ無しでも構いませんが必ずサイズの確認をしてください)。
Acrobat(Acrobat Reader含む)でプリントアウトするとオーバープリントの確認ができますので必ず確認をしてください。
必ず校了プリント(PDFを出力したもの)を添付してください。
→DTP・印刷のためのPDFデータ入稿・PDF変換について
https://www.ddc.co.jp/dtp/archives/20050726/141027.html