前回のメールマガジンにて、「みんなが使っているDTPのフォントの種類は何だろう?」ということでよく使用しているフォントの種類のアンケートへの投票をお願いいたしました。
今回も皆様から大変多くの投票を頂きありがとうございます。
フォントの種類というのは、Open Type Font・CID Font・OCF・True Type Font(OTF・CID・OCF・TTF)を指します。最近のAdobe CreativeSuiteでは小塚のOpen Type Fontが付属していたり、MacOSXではヒラギノフォントのOpenTypeFontが付属したりしています。
また、MacOSでのDTPで以前からの環境であれば、CID Fontなども多く使用しているかもしれませんし、WindowsではTrue Type Fontなども多いかもしれませんが、結果はどうなったのでしょうか。
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■最もよく使用されるフォントの種類 …投票数:454票
2位…よくわからない …20.0%
3位…CID Character IDentifier font…16.1%
5位…OCF/Original Composite Font … 5.5%
■2番目によく使用されるフォントの種類…投票数:352票
2位…CID/Character IDentifier font…22.2%
4位…よくわからない …19.3%
5位…OCF/Original Composite Font … 8.5%
一番よく使用されるフォントの種類はOTF、2番目に使用されるフォントの種類はTTFになりました。MacとWindowsのDTPを分けていないので結構順当な結果なのかな、という感じですね。
OTFは一番よく使用されるフォントの種類、2番目に使用されるフォントの種類でともにそんなに低い順位ではないので、広く使用されているということでしょうかね。
最近のフォントレンタルサービス(モリサワパスポートやフォントワークスLETSなど)ではOTFの選択ができるので選択肢として入ってきやすくなったのと、またソフトウェア側から見ても以前はInDesignくらいしかOTFの特徴的な機能に対応していなかったのが、今ではInDesign・Illustrator・Photoshop・QuarkXPressなどの主要なDTPソフトウェアでも対応しているためかもしれませんね。
TTFはどんなメーカーのものが使用されているのか、このアンケートからは分からないのですが、やはりダイナフォントが多いのでしょうか…。Windowsのフォントとしては様々なソフトウェアにバンドルされているということもありますし、フォントのパッケージとしては驚異的に安いので、使用されている方も多いかもしれませんね。
以前はDTPでTTFは使っても出力ができない、なんて時代もあったのですが、メジャーに使用されているのを見ると時代は変わったなぁなんて思ったりもしますね。
CIDは以前からMacでDTPをされている方にとってはスタンダードなフォントですね。投票の割合的にもまだまだ多くの方が使用されているようです。2番目に使用されている割合が高めなのは従来のデータの流用などがあるからなのかなと考えられますね。
CIDの詰め情報などは古くからIllustratorでDTPをされている方には便利な機能なのですが、Illustrator CS以降は詰め情報が効かない様になっているようですね。MacOS8やMacOS9対応のIllustratorからMacOSX対応のIllustratorに移行するとこの点でちょっと戸惑うかもしれませんね。
▼ イラレCSでの文字詰め - DTP駆け込み寺BBS過去ログ
| https://dtp-bbs.com/dtpbbs/archives/cs_20051015161531.html
▼ [223460][ ReadMe ] 新しいテキストエンジン
| http://support.adobe.co.jp/faq/faq/qadoc.sv?223460+002
OCFはさすがに使用頻度は減ってきてはいるのでしょうが、まだまだ現役な所もあるかもしれませんね。アウトラインプロテクトが掛かっていないメーカーのOCFフォントを使用して、Illustratorなどで入稿時にアウトライン化して入稿すれば、作業的には問題が無いですからね。
ただ、アウトラインプロテクトのあるフォントが含まれた文字列をアウトライン化しようとすると文字が消えてしまう場合があるので注意が必要ですよ。
▼ [Illustrator]文字をアウトライン化する時のエラーについて
| https://www.ddc.co.jp/dtp/archives/20050720/003212.html
あと「最もよく使用されるフォントの種類」で「よくわからない」が20%というのはちょっと多いかな、という印象です。
「そんなことで大丈夫なのか?」と思われる方も多いかと思いますが、確かにOTFやCIDの特徴的な機能を使用しない場合、OTFだろうがCIDだろうがTTFだろうがあまり気になることはないのかもしれませんね。さらに印刷業界ではPDF入稿が着々と進んでいますので(もちろん吉田印刷所は対応しています)、PDFにフォントを埋め込めればフォントの種類を意識することもないので、入稿も問題ないのかもしれません。
▼ [PDF]PDF形式の7つのメリット~なぜPDFなのでしょうか?
| https://www.ddc.co.jp/dtp/archives/20050704/114733.html
このアンケートはDTP駆け込み寺にご協力いただきました。ありがとうございました。
▼ アンケート協力:DTP駆け込み寺
また、余談ですが、今月発売のDTPWORLD 2008年12月号の特別企画「書体探訪 ~ フォントが広げるデザインの可能性」として8ページに渡って企画記事が組まれています。ご興味があればこちらもどうぞ。
▼ DTPWORLD 2008年12月号 No.126
| http://www.wgn.co.jp/store/dat/0126/
また、詳細は次回のメールマガジンに掲載しますが、よく使うフォントメーカーのアンケートも開始しております。こちらもよろしくお願いします。
▼ DTPでよく使用されるフォントのメーカーのアンケート