株式会社吉田印刷所は、環境に対する取り組みとして、以前より小ロット印刷を提案してまいりました。
この小ロット印刷の提案を進化させた「フレッシュプリント」(鮮度保持印刷)も顧客に提案しており、この取り組みを国際的環境印刷大賞である「ハイデルベルグ・エコ・プリンティング・アワード2008(Heidelberg Eco Printing Award 2008)」に応募したところ、全世界で2社選ばれる大賞のうちの1社として、革新的ソリューション部門(Innovative Solution)での大賞を頂くことができました。
「ハイデルベルグ・エコ・プリンティング・アワード」は、総合印刷機材メーカーとして世界的に有名なハイデルベルグ社(本社:ドイツ)が2008年に環境面で革新的かつ卓越した実績を達成した世界各国の印刷会社を2年に1度表彰するために新設されました。
審査はWWF(財団法人世界自然保護基金)ドイツの製作部長ライナー・リティー氏をはじめ、印刷業界及び環境分野の専門家で構成される独立した委員会により行われました。
フレッシュプリントの仕組みの一つである小口分割化印刷とは、企業ユーザー様と年間契約を結び、年間印刷部数と印刷料金を設定し、大量に作り置きをせずに、定めた期間ごとに必要部数を印刷するものです。
印刷製品は、一度に大量に印刷することで製造コストを抑える提案が当然のように行われてきました。そのために、製品を使い切るまでに、製品の情報鮮度が落ち、製品が使われないまま廃棄されることがありました。
一方、吉田印刷所が提案する小口分割印刷では、必要に応じて適正部数の印刷を行うので、印刷時に改訂などを行うことで情報鮮度が落ちず、また、情報鮮度の向上に伴い印刷物の利用率の向上も予想されるので、廃棄される印刷物の量も微量になります。
環境対応では、省エネルギー・温室効果ガス排出量の抑制等に注目が集まりがちですが、最も重要な「無駄なものを作らせない」という提案が世界的に認められました。
今後も吉田印刷所は環境配慮のための活動を促進し、積極的にお客様に環境配慮型の印刷製品を提供してまいります。
■審査員からの評価コメント:
吉田印刷所は多くの環境基本計画を文面で表しました。とりわけ多くの会社に異論を唱えるかのような重要な問題が取り上げられていました。彼らの「フレッシュプリント」という概念は、顧客により少ない印刷を提言していく事を意味します。常に事業の成功が、その成長によって測られてきたビジネス環境であるにも関わらず、吉田印刷所はタイミングを見て印刷することで廃棄物を極少量に抑える「フレッシュプリント」という戦略を策定したのです。これは勇気ある戦略で、環境に重大な便益をもたらし、成功することになると思います。
我々は全業界のお手本として、他の印刷会社が地球に優しい製造にとりかかるように刺激を与えてくれた吉田印刷所に、深く感銘を受けました。
(ハイデルベルグ・エコ・プリンティング・アワード2008受賞通知より和訳)
●関連情報
▼ Heidelberg - ハイデルベルグ・エコプリンティング・アワード2008
他にも吉田印刷所では以下のような環境の取り組みを総合的に行っております。
・無処理刷版の使用による「現像液不使用」
・独自のインキ乾燥促進印刷による
「印刷損紙発生量の抑制」
「パウダー使用量の減少」
「強制乾燥装置を用いないことによる高エネルギー電力の不使用」
(紫外線ランプ照射(UV)や赤外線ランプ照射(IR))