書籍『非常識が未来を創る - パンドラの箱の真実』より(3)

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複数回に分けて弊社が発行している書籍『非常識が未来を創る - パンドラの箱の真実』の内容をメールマガジンでお届けしております。

経営者・営業担当向けの内容になっております。


書籍『非常識が未来を創る - パンドラの箱の真実』については以下のページをご覧下さい。

http://bit.ly/zsIiAO


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この原稿は2011年6月28日に開催された「AGFAフェア2011東京」での株式会社吉田印刷所(新潟県五泉市)代表取締役社長吉田和久の講演の文字起こしを行い、内容を修正したものです。話の流れを分かりやすくするために順序の入れ替えや言い換えなどを行っていることを予めご了承ください。

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(前回からの続き。前回→ http://bit.ly/GGjByU


●新たな商品を開拓するしか生き残る道はない。需要は自分で作る

これからの印刷業を考えた時、今までのやり方をこのまま続けていって本当に良いのでしょうか。

ある人に、自分の心の内を話したことがあります。

印刷業界の今の低価格の状況は私が一因かもしれない。私がパンドラの箱を開けてしまったので、業界が苦しんでいる。」

そんな話をしましたら、

「吉田さん、そうではないよ。吉田さんはパンドラの箱を作っただけですよ。それを開けたのはあなたではなくて、それぞれのあなたの後を追っかけてきた人たちが開けたのではないのかな。」

こう言われて、気持ちが少し慰められたと思ったことがありました。

皆さんの中でも印刷通販を行っている方がいらっしゃるかもしれませんが、これから印刷通販は大変厳しい状況に立ち向かっていかなくてはなりません。ただ低価格だけを求めていって、どこまで値段が下がるのでしょう。「他社がこれなら、うちはこの値段で」とコストを度外視した価格が飛び交っています。このような状況の中で今後利益をどれほど確保できるのでしょうか。全ての印刷通販がダメだとは言いません。しかし本物の仕組みを持たない低価格路線は印刷通販に限らず改めるべきだと考えています。


ならば低価格ではなく何を売りにするのか。


我々印刷業界がこれまで非常識だと思っていたことや言ってきたこと。この部分にスポットを当てるべきだと思います。

先程皆さんにお話した薄紙の印刷などがそれに当てはまります。既におやりになっている方はいらっしゃると思いますが、多くの印刷会社が「それは我々には不向きなジャンルだ」と考えている部分に新しいニーズが潜在需要としてある。これを顕在化させ、新しい需要を自らが作っていく努力をしないで、印刷業がすたれていくのを指をくわえ、待っているだけでいいのか。そんなふうに考えるようになりました。


これまで様々なことを行ってきました。この会社概要の中で(セミナーでは印刷物。ウェブでは http://bit.ly/GIDmAM )右の方に「品質方針」と書いてありますが、「吉田さん、ここに書いてある複合価値って何ですか」と、よく問われます。

その際、私は、これまでの非常識を常識化する、そういう提案のできた印刷物が、複合価値を有した印刷物になってくる、と答えています。


「非常識を常識? どんなことでしょう?」


要は、皆さんが厄介と思う仕事を積極的に取り込み、新たな商品として市場開拓していくことです。それ以外に今後、私たちが生き残る道はない。

お客様が我々の業界をどう思っているかを考えるべきなのです。「こんな考えでこれまでと違う対応をしてもらいたいのだが、どうだろうか」と相談を受けた時に、今までの慣例や常識で判断して「そんなことは現状の仕組みや考えでは対応できません」といった対応になってしまうのではないでしょうか。

ならば、これまでの仕組みや考えを変え、これまでの常識を超えた機能と価値を連動して、きっちりと利益が生まれる価格でお客様に認めていただける、そういう仕組みを作っていかなければならないのです。

これは誰もができる簡単な話ではありません。大変難しい話です。でも簡単だったら誰もがみんなやるでしょう。ここにいる皆さんが全て生き残るとは限りません。私も含めてですよ。ならば生き残りを賭けて、未来を創る新しい仕組みを生み出さなければなりません。



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続きは次回以降のメールマガジンにて配信したいと思います。



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