合成フォントを使ったIllustratorファイルに要注意
Illustrator 2022(26)やIllustrator 2023(27)を使用している人は保存の設定を見直ましょう!
問題の状況としては以下のものです。
保存されたIllustratorファイルをInDesignに貼り込むと、真っ白になる。
再現方法は以下のとおりです。(Illustrator UserVoiceの該当ページ[リンク]から一部内容を編集して転載します)
■使用アプリ
- Illustrator 2022(26)
- Illustrator 2023(27)
■環境設定
- 「ファイル管理」の項目の「バックグラウンドで保存」「バックグラウンドで書き出し」にチェックを付けた状態
■手順
- 合成フォントをすべて削除する
- 新規ドキュメントを作成
- 合成フォントを新規作成
- テキストツールで文字を入力
- 3.で作った合成フォントを4.のテキストに適用する
- ファイルを保存する
- 合成フォントの設定を変更する(ウェイト変更など)
- ファイルを保存する
UserVoice投稿者の検証によれば、以下の結果が出ています。
- 2020(24)は6.の保存の時にアラートが表示される
- 2021(25)は6.の保存の時にアラートが表示される
- 2022(26)は6.の時にアラートがなく保存されPDFデータが空白になる
- 2023(27)は8.の時にアラートがなく保存されPDFデータが空白になる
■試してみた
実際にIllustrator 2023(27.8.1)で試してみました。
保存の時に特に警告(アラート)もなく保存されましたが、InDesignにIllustratorファイルを貼り込むと真っ白でした。
以下はIllustratorの画面です。
以下は保存したIllustratorファイルをAcrobatにドラッグ&ドロップで開いてPDF部分を確認した画面です。結果は真っ白でした。
このIllustratorファイルのPDF部分はInDesignで使用されます。
このような保存トラブルが、現在Illustrator 2022、Illustrator 2023には残っています。
この問題は「バックグラウンドで保存」「バックグラウンドで書き出し」のチェックを外すことで発生を抑止できるようです。(100%発生しないという保証はありません)
もし、お使いのIllustratorで「バックグラウンドで保存」「バックグラウンドで書き出し」にチェックが入っているアプリがあったら、チェックを外した方がトラブルを減らせるはずです。
■検証用ファイルダウンロード
壊れているIllustratorファイルをダウンロードできるようにしました。Illustrator上で見た目は壊れていないけど、InDesignに貼り込むと…というものを理解いただけます。
この情報が役立ったら、ぜひお知り合いへ知らせてくださいね。
またIllustrator UserVoiceのページで「投票」すると、Adobeへこの問題の重要性が伝わります。投票をぜひお願いします。