新年明けましておめでとうございます。
本年も日本経済は未だ先の見えない不透明感と閉塞感が充満し、多くの企業が絶望の悲鳴を発し病んでいる。
そんな厳しいスタートとなりました。
しかし、どのような状況であろうとも、重く伸し掛かる闇を掻き分け、活路を見い出す不断の努力を怠ってしまっては、日本の未来は糸の切れた凧になってしまいます。
そんな末路には、ヨーロッパ危機に象徴されるギリシャやスペインのように、経済破綻を引き起こし消滅の危機に晒されることとなるのです。
企業の活性化無くして経済は成り立ちません。私達は自社の現状を明確に分析し、適切な判断を下さねばこの後、夢と希望に溢れた未来を手繰り寄せることなど出来る訳などありません。
いま私達が抱える問題の元凶は思った以上に根深く、単純な対症療法とは違う、根本から体質を改善し根治を目指す治療が必要なのだと考えます。
この治療は、服用すればすぐに効き目が現れる特効薬などは存在しません。
日々の考えや習慣を変える、とても息の長い、あたり前の積み重ねが効果を発揮するのです。
弊社は私が社長に就任以来、この根治を目指した体質改善を実施し、現在も継続しています。
その間拠り所として来た指針が、「あたり前の種蒔き」です。
このあたり前こそが、弊社の今日までの道標となって、現在の基礎を築いていることは、疑う余地はありません。
この日々のあたり前を貫き通す重要性に気付くのは、予想もしなかった出来事が、ある日突然我身に振り掛かった時に初めて認識するのです。
問題はその前兆に気付きがあったかどうかです。
それに気付かずいつまでも特効薬を捜し続けていては、治る病も治らなくなってしまいます。
そんな愚かな結果を避けるために、いま何をあたり前とすべきかを考え、積み上げ、継続する行動を早急に取らねば手遅れになってしまいます。
特効薬やカンフル剤に頼らず、漢方薬のような、長期に渡る継続的手当が、良い結果を引き寄せると考えています。
日々の体調管理を怠った結果、健康を害し、継続した売上と利益を得るチャレンジを怠ったから、会社が潰れてしまう。
こんなことは誰が考えてもあたり前のことではありませんか。
実はあたり前には、正しいあたり前と、間違ったあたり前がある、ということです。
貴方は、どちらのあたり前を選択されているのでしょうか。
事は一朝一夕で成る物ではありません。
未来を変えるには、これまでの常識では無い、非常識によって組み立てた考えと行動をもって、今を変える以外に方法はありません。
本気で未来を変えようと考えるなら、これまでの常識で発想することを止め、真逆に位置する非常識に発想の起点を置くことだと思います。
それを踏まえ、未来を変えるには①考えを変え ②意識を変え ③行動を変え ④仕組みを変え ⑤仕掛を変え ⑥機能が変わると ⑦評価が変わり ⑧価値が変わり ⑨会社が変わり ⑩社会が変わって未来が変わる。
この変化への反芻と連鎖を繰返すことがとても重要で、こんなに多くが変わって初めて、未来を変えることが出来るのです。
いつまでも口先だけの綺麗事で済ませては、問題の元凶を見つけられず改善の機会を逸してしまいます。
私達はいま大きな変革のうねりの中に身を晒しています。
いまこそ有らん限りの力を発揮して、うねりの外へ向けて舵を切る時だと考えます。
その船首は常に未来へと向けられ荒れ狂う波に立ち向かわねばなりません。
目指す未来は、いつもと同じ場所に止まってはいないのです。
未来を見失うことのないように、本年もいつもと同じように、あたり前の種を蒔き続けなければと考えています。
今年も変わらぬご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。
株式会社吉田印刷所 代表取締役社長
吉田 和久