2013年1月18日に埼玉県印刷工業組合主催の新春賀詞交歓会が川越プリンスホテルで行われました。
この新春賀詞交歓会の中で弊社社長吉田和久が「これからの印刷産業のめざすもの」と題し、講演を行いました。
弊社の印刷への取り組みと、現在の印刷業界の状況、そしてどうやって前に進んでいくのかを講演いたしました。
新しい分野への挑戦は様々な失敗がつきものです。
しかし、経営者はその失敗と分析を積み重ねることで新しい分野の道が切り拓かれる、と講演をまとめさせて頂きました。
なお、講演の内容は出席された方へ冊子形式で配布予定です。
■追記
当日のレポートが埼玉印刷工業組合の会報誌に掲載されていました。
午後4時より、主管地である佐藤伍郎副理事長のご挨拶の後、第一部 新春講演会として、新潟県五泉市に本社を構える株式会社吉田印刷所 代表取締役 吉田和久氏を講師にお迎えし、「これからの印刷産業のめざすもの」のテーマにて講演が行われました。
吉田氏は90年以上続く老舗印刷会社の三代目として、早期から編集作業のデジタル化やCTPの導入を行って参りました。現在はネットを介した印刷受注と平行し、ソリューション提案の印刷事業も手がけております。
その中で絶えず品質へのこだわりをもって独自の事業領域を開拓して参りました。その一つが薄紙枚葉印刷です。数々の見本を受講者全員に配布下さり、薄紙のニーズがこんなにもあるものなのかと驚かされました。ハンバーガーなどの食品用、無色透明で窓に張り付けると表裏から見えるフィルムのような紙、柔らかな感触の不織布やその他、ちょっとした風でどこまでも飛んでいってしまいそうで、印刷機に積むだけでも一苦労させられそうな腰のない用紙ばかりです。しかも、そんな用紙にベタ刷りプラス裏面の両面印刷してあり、ちょっとでもオフセット印刷に携わった人ならばいかに難しいかが解かり、最初から諦める用紙ばかりです。そのような数多くの用紙が印刷用紙として存在していることも驚きでした。
ところが、吉田氏の技術の追求は、無理と思ったことにチャレンジを繰り返し、不可能と思われた事を実現してきています。
また、特色印刷を全てプロセスインキで対応していることも驚きです。ベタ刷りの包装紙や明朝の細くて小さな文字も見当ズレがちょっとでもあれば全く違った色として再現されてしまいますし、特色であれば1色の印刷で済むところを、敢えて2~4色のインキを要するプロセス印刷で困難な状況に挑んでおられるのです。
また、新たな展開として、近々にマイスタスクールを開講し吉田印刷で実運用している技術・手法を学べ、実践できる場を提供し、これまでの常識とは一線を画すビジネスモデルを広く形成していく実行計画などもお持ちです。
バイタリティ溢れるご講演は、あっという間の時間経過で、私達同業者に希望と元気を与えてくれる、大変、有意義な内容だったと思われます。
渋木理俊副理事長より、「日常業務にもっと創造性や技術追及を持って臨まなければいけないことを感じました。」と謝辞が述べられ第一部が閉会しました。