吉田印刷所の印刷現場での有機溶剤の使用についての取り組みをお知らせします。
2012年5月に報道で印刷会社の胆管癌(たんかんがん)集団発症の問題が大きく取り上げられました。
吉田印刷所では、昨今の業界内の状況を踏まえ、より安全な作業環境への移行を進めてきました。
有機溶剤の購入割合
吉田印刷所が印刷現場で使用する溶剤の購入割合を公開します。(2011年1月~2013年4月)
※割合比較は容量(体積)
第2種有機溶剤と第3種有機溶剤では3.75倍危険度が違う
有機溶剤中毒予防規則(以下、有機則)で対象となる第2種有機溶剤(以下第2種)・第3種有機溶剤(以下第3種)は、その危険度を調べてみると、有機則の第二条の「有機溶剤等の許容消費量」によれば第2種と第3種とでは第2種の方が第3種の27%の許容量とはるかに少なく、第2種の危険度は第3種の3.75倍高いことが分かります。
このため、より第2種から第3種への移行を促進することが、より安全な作業環境への移行ということになります。
吉田印刷所では購入割合の転換を2012年7月に実施し、第2種を0へ
吉田印刷所では、2011年1月から2012年6月まで第2種の購入割合が平均で15%程度、第3種の購入割合が平均で85%程度となっていましたが、2012年5月より社内で第2種から第3種への切り替えの検討、そして検証を行い、2012年7月から第2種の購入割合を0とすることができました。
第3種への移行が進みましたが、有機則での該当有機溶剤の割合をできる限り少なくすることが、更に安全な作業環境への移行となります。
第3種も10%台へ、そして全量非該当へ
溶剤のさらなる検討と検証を進め、2012年10月から第2種の購入割合を大幅に減らすことに成功しました。翌2012年11月には第3種の購入割合が10%程度となり、ほとんどが有機則に該当しない環境配慮型の溶剤にシフトしました。この傾向は2013年も継続しています。
また、2013年4月には、有機則該当の溶剤は1種類だけとなり、現在、この溶剤も有機則非該当の環境配慮型の溶剤への移行を検討・検証しているところです。
吉田印刷所では、印刷現場の安全な作業環境構築のため、さらなる努力を進めていく所存です。
追記(2014年10月30日)
集計のミスが判明したため訂正しました。
グラフ内の数値の一部とそれに伴う文章の一部を修正しました。合わせてグラフを見やすくしました。
関連情報
- 有機溶剤中毒予防規則(総務省 e-Gov)
- 吉田印刷所の胆管癌問題への取り組み