封筒の貼り方封筒は貼り方や形状によって特徴があります
ダイヤ貼り
ダイヤ貼りは、菱型(ダイヤモンド)の紙を折って糊付けした製造方法です。フラップは三角形になります。
特徴
欧米では「banker」と呼ばれ、請求書(インボイス)や招待状などを送付する伝統的な形状です。歴史が古くメールを表すアイコンにもなっています。貼り合わせが上下左右でほぼ対称になることから見た目に安定感があります。
左サイド貼り
左サイド内貼りは、左側と底を折り返して貼り合わせる製造方法です。
特徴
欧米ではセンター貼りと合わせて「pocket」と呼ばれ、縦長のビジネス封筒で使用されます。センター貼りと異なり中心に段差ができないため、宛名印刷の際に支障がなく好まれています。貼り合わせ部分が左に偏っているので、封筒を重ねた時に片方だけが高くなり傾いてきます。
内カマス貼り
内カマス貼りは、両サイドを折り返し、その上に底の折り返しを重ねて糊付けした製造方法です。カマスは「叺」「蒲簀」と書く和語です。
特徴
欧米では「wallet」と呼ばれ、横長のビジネス封筒で使用されます。封入口が広く取れるため自動封入機に適しており、大量のDMを発送する際に便利です。左右対称でデザイン面が広く取れるため、デザイン封筒にも向いています。
センター貼り
センター貼りは、中心で貼り合わせた後に、さらに底を折り返して糊付けする製造方法です。
特徴
和封筒で使用され日本では一般的な製法です。欧米では「pocket」と呼ばれ、縦長のビジネス封筒で使用されます。中心部に段差が生じるため、宛名印刷の際に支障が出る場合があります。宛名は手書きするか、シールを貼る使い方が最適です。左右対称で安定感があります。
加工の種類参考情報
薄紙の可能性を広げるため、弊社で実験的に行った加工の種類です。
薄紙は非常に取り扱いが難しいため、一般的な印刷用紙(コピー用紙、コート紙など)と比べ加工精度が劣ることが分かりました。
成功はしたもののビジネス化は難しいものが多かったですが、参考に写真を掲載します。
折り
紙を折る加工です。大判DMなどは、郵送できる封筒サイズへの折りを希望されるお客様が多いです。手作業で対応しています。
薄紙特有の注意点
- 紙揃えが難しく、一般的な折りより精度が劣ります
型抜き
型の形に沿って、紙を切り抜く加工です。角を丸くしたり、四角形以外の製品を作ったりすることができます。加工賃の他に型代がかかります。
薄紙特有の注意点
- 紙揃えが難しく、一般的な型抜きより精度が劣ります
筋押し(筋入れ)
紙に折り筋を入れる加工です。筋押しがしてあると折りやすく、紙も傷みにくくなります。
薄紙特有の注意点
- 紙が破れやすく、一般的な筋押しより深さが劣ります
貼り(糊付け)
紙を糊で貼り合わせる加工です。製袋工程に使われることが多く、ダイヤ貼りやカマス貼りなどの種類があります。
薄紙特有の注意点
- 貼り合わせ部分に糊によるシワが発生します
- 乾燥に時間が掛かるため、納品までお時間をいただきます
カレンダー製本
金具を使わない壁掛けカレンダーをお作りできます。透明度の高い紙を選ぶと次月が透けますが、その分デザインに遊びが生まれます。
薄紙特有の注意点
- 乾燥に時間が掛かるため、納品までお時間をいただきます
箔押し
金・銀・カラーの箔を、型を押しつけて圧着する加工です。きらびやかで豪華な印象を与えます。加工賃の他に型代がかかります。
薄紙特有の注意点
- 紙揃えが難しく、一般的な箔押しより位置の精度が劣ります
- 製袋後の箔押しは、反対側まで箔の型の圧が伝わるため跡が付くことがあります
天糊製本(天糊綴じ)
束ねた紙の側面を糊付けして綴る加工です。一番下に堅めの台紙を入れることでメモパッドが作れます。
薄紙特有の注意点
- 乾燥に時間が掛かるため、納品までお時間をいただきます
ステッチ(縫製)
紙同士を糸で縫って貼り合わせる加工です。糸のカラーの選び方でステッチもデザインとして取り込むことができます。
薄紙特有の注意点
- 大量の枚数を一度に縫うことは困難です
- 縫い目のストレートラインなどの精度は劣ります