薄紙を使用するシチュエーションは包装紙やラッピングばかりではありません。
カタログ・冊子の本文用紙でも薄い紙を使用して印刷をすることで、様々なメリットが生まれます。
紙の厚さでこんなに違う
吉田印刷所では、カラー印刷で使用される一般的な用紙と、薄い用紙でカタログ印刷をした時に、カタログがどのくらい違うのかを検証してみました。
仕様は次の通りです。
110kg | 43kg | |
---|---|---|
ページ数 | 表紙+本文224ページ | 表紙+本文224ページ |
表紙用紙 | 同じ紙を使用 | |
本文用紙(四六判換算) | マットコート紙110kg | マットコート紙43kg |
綴じ | 無線綴じ | 無線綴じ |
(協力 本文印刷データ:スギコ産業株式会社/用紙:王子製紙株式会社)
重さの比較
まずは、1冊あたりの重さを比べてみます。
マットコート紙110kgで印刷した場合は913g、マットコート紙43kgで印刷した場合は368.8gでした。
重さは半分以下となり、60%削減されました。
厚さの比較
1冊あたりの厚さも比べてみます。
マットコート紙110kgで印刷した場合は16.5mm、マットコート紙43kgで印刷した場合は5.2mmでした。
厚さも大幅に薄くなり、70%削減されました。
紙の透け感の比較
用紙が薄くなれば、印刷の仕上がりにも影響してきます。薄いと裏側の印刷や下のページの印刷が透けて見えてきます。透け感を比べてみましょう。
ここではマットコート紙110kg・43kgだけでなく、マットコート紙70kg・51.6kgも比べてみます。
目次
製品紹介ページ(裏面に濃い絵柄)
製品紹介ページ(裏面に薄い絵柄)
マットコート紙110kgはほとんど裏側や下のページの印刷は見えないのに対して、マットコート紙43kgは色の濃い部分が見えています。マットコート紙70kgでは色の濃い部分がわずかに見えています。
紙を薄くするメリット
ビジネス上のメリット
比較検証の結果を見ていただきましたが、紙を薄くするメリット・デメリットはイメージしていただけたでしょうか。
ここではカタログという観点から、ビジネス上のメリットについてあげていきます。
重さが軽くなるから…
- 閲覧時に、手で持ちやすくなります
- 運搬時に、持ち運びしやすくなります
カタログが軽くなるので、営業スタッフや現場での資料の使い勝手が向上し、カタログの利用率がアップします。
また、運搬料金に重量設定のある物流会社を利用している場合は、物流コストの削減が期待できます。
厚さが薄くなるから…
- 保管時に、スペースを減らせる
- 送付時に、手軽に送ることができる
カタログが薄くなるので、棚で場所を取ることもなくオフィススペースの削減が可能です。大量にカタログ在庫を保管する場合も、保管管理コストの削減が期待できます。特に倉庫を賃貸契約している場合には大きな差となります。
また、厚さで区分される「メール便」「DM便」などを利用できるようになり(例えばクロネコヤマトのDM便は高さが2cm以内という制限があります)、資料送付コストの削減が期待できます。