自社の商品・サービスを「お客様に選んでもらいたい」という思いは、ビジネスに携わる者なら誰しも持つところです。
数ある商品・サービスの中から優先的に選ばれるためには、ブランド力を高めていくことが非常に重要です。
ではブランド力を高めるにはどうしたらよいのか?
そんなブランド力への疑問に対して、スタッフが「これは解決のヒントになる!」と感じた記事を、皆様にご紹介いたします。
ブランドのコネタたち
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「大阪って漁業があるの?」と思われる方も言うかもしれませんが、江戸時代には大変盛んだったようです。大阪の佃の漁師が徳川家康に呼ばれ、築地市場の礎となるものを作ったことは、徳川家康没後400年そして築地市場の移転という話題の中で最近よく聞かれる話です。
大阪府の「泉ダコ」は兵庫県の「明石ダコ」と比べて知名度が圧倒的に少なく、価格が安定していなかったそうです。買い手の数も不安定で、品質に対する信頼も不安定だったということですね。そこで漁協を上げて新製品開発やイベントを行い、5年ほど掛けて「泉だこ」をアピールしていきました。その結果、知名度が上がり、地域の方々が買い支えてくれるようになったことで、ブランドの価値が高まり、価格が安定してきたとのことです。さらにタコを軸として地域を巻き込んだ活動も現在行われて、ブランドの確立に努めています。
ブランドはイメージや他と違う価値という点にフォーカスされることが多いですが、支持してくれるファン・お客様を「安定的」に確保しないことにはブランドイメージの維持も難しいと考えさせられる話でした。
地域に古くから存在している商品は非常に多くあります。この地域の商品を継続してより多くの人たちから購入してもらうには、その商品のブランドを確立することが大事です。商品と消費者・購入者がまず触れあう部分、それは、店頭ではパッケージ、街中やイベント会場ではポスター・のぼり(幟)など、商品の中身ではなくその周りに存在するものがスタートです(試食はまた違いますけどね)。
こうした周りの情報をデザインによって生まれ変わらせ、購入してみたい!と思わせる事例がまとまっているのが書籍『地域の魅力を引き出す!リニューアルデザイン』(パイ インターナショナル発行)です。
生まれ変わる前の商品・サービスも掲載されているので、どれだけ変わったかが分かっておもしろいです。こうしたデザインによるブランディングもチェックしておきたいですね。
なお、新潟県からは阿賀野市の八米(はちべえ)という蜂蜜が紹介されています。
自分たちのブランド力の元は何か?
ブランド力の元を見誤ると、ブランド力から派生した「モノ」に対して「ブランド力の元」と勘違いしてしまいますが、実際は、そのお店やメーカーに対してのお客様・ユーザーの期待がブランドです(関連記事)。
今回紹介する記事は百貨店のブランド力がネット(オンラインショップ)で発揮できていないという話です。百貨店のオンラインショップは単に高額な商品を並べるだけでは他のオンラインショップとなんら変わりません。丁寧な説明とここで買ったら大丈夫と安心できる接客力が重要といえるのではないでしょうか。
今回はECのブランディング、つまりネットショップのブランディングについての紹介です。
今回紹介するC-VAIPASSの指標はネットショップ総研が提唱するもので、コンセプトを中心として、視覚表現・販売路線・販売品・発信・実績・サービス・販売者といった7つの指標で、ブランドを構築するために「どの分野に注力するのか」「どの部分を取り組まないのか」ということを明確化するものです。
全ての分野において注力できるリソース(力)があればよいのですが、通常は何かしらに集中した取り組みを行わなければいけません。その際に、この7つの指標の評価をすることで、効果的にブランド構築を進めていくことができます。
ページではそれぞれの指標の解説と、簡単な例が掲載されているので、ブランド構築のための具体的な行動の参考になるのではないでしょうか?
via 中小ECサイト向けのECブランディング理論「C-VAIPASSの8指標」をネットショップ総研が提唱 | はじめてWEBニュース(Web担当者Forum)
ブランディングって何だろう?というブランディングに関する基本的な知識について書かれています。
第1回でも結構な量のコンテンツが掲載されているので、今回紹介するのはその前半だけに。前半部分をまとめると、ブランディングというのは「情報を発信する側」が主体ではなく、「ユーザー側」が主体であるということ。
この点を勘違いしてしまうパターンが多いのではないでしょうか?「自分たちはこんなにすごい技術を持っているのだ」「自分たちはこんなにスバラシイ製品を作っている」といった、主体が発信者側にあるパターンでは、ブランディングすることは難しいということです。
ユーザー側の意志決定をする際に、発信者側の文脈ではユーザー側に落とし込まれていないのでブランディングを使用できません。ユーザー側の視点に立ってブランディングを行わなければ、発信者側とユーザー側のイメージの共有ができず、意志決定の選択肢に入らないのです。
ブランディングに限りませんが、「自分たちは」ではなく、ユーザーの立場・目線を意識した情報発信をしなければいけないということなのだと思います。