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先日、紙を彫る「彫紙」について紹介しましたが、こちらは平面的な紙を切り抜き、約1.8m×1.8mのボックス状のブース(キャンバス)に配置していくことで、奥行き感がある表現ができています。
紙の配置と照明によって、切り抜かれた形状がハッキリともぼやっとした感じにも表現されており、また、カラーもグラデーションにも似た段階的な色彩表現となり、独特の遠近感が表現されています。
紙を平面に使うだけではなく、立体的に使うにあたって参考になる作品です。
via 紙をカットして重ねることで作り出されるボックスアートの世界(DesignWorks)
何か文字が書かれているような…。ぱっと見では何が書かれているのかわからない名刺ですが、ライティングデザイナーということで、光にかざすと、その意味が分かるようになっています。
原理は、文字を部分部分でバラバラにして両面に印刷するというもの。光にかざして、紙が透けると裏面の印刷と合成されて文字になるというモノです。少しの光では透けない紙をうまく使ったナイスなアイデアです。
紙のリサイクルでは、コピー用紙の様なものであれば何でも再生紙にできるというわけではありません。本文にもありますが、シュレッダーで細かく裁断されてしまうと、紙の繊維が短くなってしまいます。繊維の長さは紙の強度に影響するため、再生が難しくなってしまうのです。(詳しくは 紙について(5-1) 紙のできるまで《パルプ化工程》 - 紙について(紙への道)をご覧下さい)
こうした問題を特殊なシュレッダーで解決した岩手銀行の取り組みが紹介されていました。年間で150トンものリサイクルが可能になるそうです。A4サイズのコピー用紙で換算すると1枚あたり約4gなので3750万枚もの枚数がリサイクルされるのですね。
銀行は個人情報・機密情報だらけなので、廃棄するしかなかった紙がリサイクルされるのは良い取り組みですね。
帝人の再生ポリエステル繊維を使用した不織布「エコペットペーパー」が三陸鉄道の記念乗車証明書で使用されています。リリース内で『「エコペットペーパー」の破れにくいという特長が、全線運行を再開する三陸鉄道の「夢が破れない」というイメージと合致する』ため採用されたと説明されていました。
不織布は厳密には紙と異なりますが、製品によっては一般的な紙とはちょっと違う特性を持っており、そうした点を活かした取り組みだと感じます。
単に「変わった紙だから」「丈夫だから」という理由で採用するのではなく、商品・サービスに付随するストーリーを作って採用することで、商品・サービスの意味が更に利用者・消費者に伝えやすくなるのではないでしょうか。
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