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デング熱を予防できる、蚊が嫌がるインキを使った新聞(mifdesign_antenna)

こちらのスリランカの新聞「Mawbima」が作った変わった新聞を紹介します。

スリランカでは年間3万人がデング熱に感染しているそうで、デング熱は主に蚊を媒体として感染するそうです。このデング熱の感染に対して新聞を使って予防するというおもしろい企画です。新聞という情報のコンテナーにデング熱の情報を掲載して、啓蒙する…というのは普通の新聞ですが、この新聞はデング熱で媒体となる蚊が寄ってこない新聞になっています。

デング熱は蚊によって感染する→蚊が寄ってこなければ刺される心配がない→デング熱に感染しない、というわけです。

この新聞は印刷用のインキにシトロネラというアロマ成分を混ぜて印刷しています。このシトロネラは柑橘系の強い匂いを持ち、昆虫が避けたがる成分を含んでいるので、天然の蚊除けとしても使われるそうです(※)。こうした原理で新聞に蚊が寄ってこなくなるということのようです。

おもしろいアイデアですね。屋外のイベントのフリーペーパーでもこうしたアイデは使えるかもしれませんね!

※参考:シトロネラ エッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)

Dreamball by Unplug Design(Dezeen)

世界には支援物資が必要な地域が数多くあります。今回はこの支援物資の梱包材を再利用するアイデアを紹介します(2010年頃のアイデアです)。

支援物資が入っている紙製の容器に切り取り線が入っており、その切り取り線に沿って切り、編み上げると支援物資の入っていた梱包材がサッカーボールなどに変わるというものです。支援物資の梱包材は現地で中身を取り出したらゴミとなってしまいますが、そうせず、現地の子供達に有効に活用してもらうアイデアはとてもおもしろいですね。ゴミを持ち帰るにしてもエネルギーが必要なので、現地で活用されれば省エネにもつながります。

貧困や戦争・自然災害などで子供達がサッカーをできない状態に、梱包材を通じてサッカーを楽しむ道具を提供し、現地の子供達に夢を与えられるそんなアイデアです。

via 使ったあとに、未来のサッカー選手が生まれる(カミノデザイン)

トイレットペーパーで大腸がん検診PR(佐賀新聞)

今回は通常は印刷しない商品に印刷することで2倍の価格にすることができた例を紹介します。

佐賀県では2012年に大腸癌で亡くなった方が363名で、大腸癌の検診も25%程度だそうです(検診率は低いようですが、全国平均並みとのこと)。大腸癌は多いのかというと、「Age-Period- Cohort Modelによる1995~2020年のがん罹患率予測(がん・統計白書:罹患/死亡/予後2004)」(篠原出版)の資料によれば、現在では胃がんと同程度の発症となっています。予測値としては、2020年でも大腸癌は肺癌と同レベルで癌の中で最も高い種類の1つとなっています。

この大腸癌にもっと関心を持ってもらおうと考えて作られた商品が、トイレットペーパーに大腸癌の「うんちく」を印刷したもの。印刷されていない通常のトイレットペーパーは1ロール25円程度のところ、印刷されたトイレットペーパーは42円とのこと。約2倍の価格にて販売できる付加価値の高い商品となりました。

もちろん需要がなければ、こうした価格では購入されないと思いますが、ニーズに応じた商材開発は重要だと感じさせる商品です。