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もう12月ですね。来年の準備をされている方も多いのではないでしょうか。
2016年のカレンダーも書店や文具店で販売されています。もう購入されましたか? さまざまな工夫を凝らしたカレンダーが販売されていますが、今回は薄紙に関係するカレンダーを紹介します。
今回紹介するのは、当社でも力を入れて取り組んでいる紙の「グラシン紙」でできたカレンダーです。
触感が独特な紙なので普通に使用しても良いですが、半透明の紙なので光が背面から通るようにつるすと、重なり合った絵柄が楽しめます。また、絵柄がシンプルなものなので、月が終わった後にはラッピングペーパーやブックカバーのように使うこともできます。
カレンダーの役割が終わってただ捨ててしまうより、こうした二次利用はナイスなアイデアですね。
手漉きの五十崎和紙(愛媛県)に、フランスの「ギルディング」という箔を貼る技術で模様をつけた紙風船です。
価格は1個3000円を超えていますが、まるで蒔絵のような美しさです。新年に向けた贈り物にしたくなりますね。
記事では紙風船の膨らませ方も紹介されていました。息を吐いて膨らませると水分が入って紙が痛んでしまいます。潰れている紙風船をそのままポンポンしていると、自然と空気が入り、膨らんでいくんだそうです。え?っと思われた方は、お正月に試してみてください。
薄紙の透明感を活かした素敵な絵本を見つけました。
物言いたげな表情に添えられた数少ない言葉。全ページが薄紙に印刷されているので、先のページがうっすら透ける空気感と、痛まないように自然とゆっくりになるページめくりが、物語に「間」を生み出します。
紙選びも絵本の物語の一部になっているような気すらしてきます。美味しい珈琲とお菓子を用意して読みたくなる、大人の休日にぴったりの一冊です。渡邉良重さんはこの絵本でNEW YORK ART DIRECTORS CLUB(NY ADC)金賞を受賞されています。
当社のお客様でもあるWACCA様ですが、実はお取引以前から素敵なショップがオープンしたと気になっておりました。
特に「新茶を漉き込んだ和紙」には興味を惹かれます。鮮やかなグリーンがとても華やかで、更にお茶の香りがするのだとか。残念ながら新茶の時期を過ぎると、徐々に焙じ茶のような茶色に変化し香りも落ち着いてくるそうです。
でもそれも「紙は生きもの」と実感できて良いかもしれません。意外かもしれませんが、紙は生きています。印刷会社ではできるだけ新鮮な紙を仕入れ後、印刷に適した状態になるよう少し休ませてから使用しています。皆さんが使うコピー用紙なども室温・湿度によって伸び縮みしますし、長期保管はプリンタートラブルの原因になります。紙はできるだけ涼しく暗い場所に保管し、早めに使い切りましょう。
年末ということでカレンダー第二弾です。江戸時代の「絵暦(えごよみ)」をご紹介します。
「絵暦」とは、文字が読めない人でも簡単に暦が分かるようにイラストをふんだんに使って描かれたカレンダーのことです。江戸時代の暦は主に太陰暦を基に作られていましたが、1ヵ月の日数が年によって変わったり、13ヵ月ある年があったりと今よりも格段に複雑な暦になっていました。しかも数十年単位で暦の仕組みも改定されていたんです。ですから暦は欠かせないものだったのですね。その中で「絵暦」は江戸時代の生活を手助けするユニバーサルデザインと言えるでしょう。
江戸時代に流行した絵暦は機能性だけのものから更に進化して、まるで謎解きのようなものもあります。当時のデザイナー(絵師?)の粋な遊び心を感じます。
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