解説
PP加工とは、ラミネート加工の一種で、Poly-Propylene加工のことです。
印刷された紙に接着剤を塗布してフィルム(Poly-Propylene Film)を圧着させます。
雑誌・カタログの表紙や書籍カバーなどで使用される場合が多く、フィルムを貼ることによる表面の保護や光沢感の向上などが主な目的としてあげられます。
マット紙などでインキ量の多い絵柄の場合は、紙の構造上、紙の擦れ(こすれ)により印刷のインキが剥がれてしまう・転写されてしまうことがあるために、表紙などでPP加工やニス加工を行う場合があります。
通常使われる物は、ツヤ・光沢のある仕上がりになる「PPフィルム」ですが、ツヤ消しの仕上がりになる「マットPPフィルム」と呼ばれるものがあります。 ツヤ・光沢のある仕上がりになる「PPフィルム」は「クリアPPフィルム」と呼ばれることもあります。
また、基本的には熱で圧着するので、ユポなどの石油合成紙ではPP加工を行うことで用紙そのものが変成してしまう場合(紙がよれるなど)があるので注意が必要です。
注意点
PP加工する用紙の厚さについて
薄い用紙の場合、PP加工時に紙がシワになったり、よれたりする恐れがあります。
用紙の厚さは四六判110kg以上をお薦めいたします。(可能であれば135kg以上をお薦めします)
印刷色について
PP加工を行うと印刷面が平滑になり濃度が向上したように見えます。仕上がりの色がPP加工前と異なるので、色味を気にする印刷では十分注意してください。
耐水性について
PP加工を行うことで表面の保護をすることはできますが、雨に当たる場所に貼るなどの用途では保護になりません。PP加工のフィルムの部分と用紙の部分の間から水が浸透してしまうためです。