解説
PostScript(ポストスクリプト)とは、アドビシステムズ社が開発したページ言語(PDL:Page Description Language)のことです。省略してPSともいいます。
PDFの元になっている言語です。
PostScriptはテキスト形式で図形をページにどのように描くか、文字をどのように配置するか、カラーはどういうカラーかなどを記述することができます。
Illustrator EPSをテキストエディタ(シンプルテキストやメモ帳)等で開くと、以下のような記述がされていると思います。これはPostScriptの一部と言えます。
(前略) userdict /Adobe_level2_AI5 26 dict dup begin put /packedarray where not { userdict begin /packedarray { array astore readonly } bind def /setpacking /pop load def /currentpacking false def (後略)
PostScriptはDTP業界では事実上の世界標準言語になっており、当社の仕組みの中でもWordやPowerPointのデータもPostScript形式に一旦変換した後、出力するシステムになっております。
ただしPostScriptという言語を理解できる出力機でなければPostScriptの記述を出力機に再現できないため、PSファイルをPostScript対応プリンタ・出力機以外で出力しようとしても、正しくは出力されません。
また、PostScriptにはバージョンがあり、「PostScript Level1」(1984年)、「PostScript Level2」(1990年)、「PostScript3」(1996年)の3種類があります。プリンタ・出力機により対応バージョンが異なるため、出力結果が大きく異なることもあります。
また、PostScript3と言っても細かなバージョンがあり、細かなバージョンによって対応できる処理が異なるので注意が必要です。
PostScriptは文字や図形、画像、色など数式で記述し、印刷物を生成するための言語仕様およびレンダリング・システム。オフィス向けのプリンタや、ハイエンドのデジタル商業プリンタなどが採用している。新版は、文書フォーマット「Adobe PDF 1.6」のデータを直接処理して印刷できる。Host Editionは商業印刷向けで、複数のカラー・チャネルや、PDFファイルに組み込まれたOpenTypeの利用が可能となった。また透過処理の対応を強化し、複雑な文書の処理を高速化した。そのほかには、16ビット・カラー画像、2Gバイト以上のファイル、200インチ(約5m)以上の用紙が扱えるようになり、3次元画像の2次元PDFレンダリング印刷も行える。対応OSは、Microsoft Windows、Mac OS X、Linux、IBM AIX、Sun Solaris。
米Adobeが「PostScript 3 version 3017」を提供開始、用途別に2エディション用意(デジタルARENA)