解説
掛け合わせとは、多色印刷で2色以上の色を重ねて色を表現することを指します。
「シアン+マゼンタ」や「シアン+マゼンタ+イエロー」などの色が重なっているものは掛け合わせといえます。例えば「赤」はプロセスカラーのマゼンタとイエローの掛け合わせによって表現されます。
インクジェットプリンタやレーザープリンタやオフセット印刷機では主にこの掛け合わせによって少ない色数(4~12色)で様々な色を表現します。
掛け合わせの種類によっては、総インキ量が多くなりインキが乾きづらくなり裏移りなどの印刷汚れが発生する場合があるので注意が必要です。
また、掛け合わせによる黒の表現は網点の構成上の問題により、細い罫線や明朝体の小さな文字の場合に黒以外の色が周りに表現されてしまうことがあります。
IllustratorやInDesignの画面上では掛け合わせの黒と黒(ブラック)1色の黒ではほとんど見分けが付かないので、掛け合わせの黒と黒1色の黒が気づかずに混じってしまい、文章の途中や段落によって文字の色が変わってしまうことなどが考えられます。色の設定には注意が必要です。
(バージョンによっては設定により掛け合わせの黒と黒1色の黒との違いを出すことができますが、文字ではほとんど見分けがつきません)
▲Illustrator CS3の設定画面
▲Illustrator CS3設定後の掛け合わせの黒と黒の違い
関連情報・参考資料
- ブラックとリッチブラックの差をIllustratorとInDesign上で確認する方法(DTPサポート情報)