解説
見当とは、両面印刷時の表と裏・印刷色の各版・印刷された各色などの位置を意味します。
「見当を合わせる」といった使い方をします。
両面の見当が合っていないと、断裁や折りの際にどちらかの面の位置が大きくずれた仕上がりになりますし、色版の見当が合っていないと意図したカラーや絵柄の再現がされません。
また、見当が合わない原因としては以下のようなものが挙げられます。
オフセット印刷の場合、用紙にインキや湿し水が浸透して用紙の伸びが若干発生します。印刷機の胴(インキや刷版がセットされているところ)を通れば通るほど影響を受けるため、多色刷りであればあるほど(または総インキ量が多ければ多いほど)見当を合わせることが難しくなってきます。
他にも印刷機の特性上、くわえ側とくわえ尻側の見当合わせも難易度が異なります(くわえ側の方が見当合わせがしやすい=見当性が良い)。
このため面付けを考える際には絵柄によっては多く付ければいいというものではなく、面付け数を減らして面付けの向きや位置を考えることが印刷物の品質を確保するためには必要です。