解説
立ち会いとは、編集者や依頼者など進行を決定する人が工程の様子を実際に確認し、作業の指示を出すことを指します。
印刷では主に刷り出しの時に印刷の現場に入り、印刷の確認や修正の確認を行い進行の判断を行うことを指します。「立ち会い印刷」「立ち会い校正」とも呼ばれます。
確認される内容としては主に以下のものが挙げられます。
- 印刷の色がどのように仕上がっているか(色の確認)
- 修正指示がきちんと修正されているか(編集の確認)
立ち会いの印刷の多くは色の確認で、編集者や依頼主が意図した通りの色合いかどうかなどを確認します。
これは、例えば「もっと明るい赤に」「もっと鮮やかな赤に」といった指示が校正などに記載されていた場合に、どの赤色が求められている色を満たしているのか、ニュアンスとして合っているのかを第三者が確認・進行するのが困難な場合があるためです。
実際、印刷は様々な色の変動要因があり、掛け合わせのカラーでは特に色の傾く方向性によっては少しの色の変化が、仕上がりのイメージを大きく変えてしまうこともあります。たとえ印刷現場で規定している範囲内の印刷色の仕上がりでも、編集者や依頼主が納得できない色合いの可能性もあります。この印刷者と編集者・依頼者とのイメージの違いを埋めるために立ち会いを行い、現場で指示を出し、確認を行い、進行をします。
注意点
ただし、印刷現場で調整できる幅にも限界があるため、印刷の安定性や作業コストを考えて、一度元のデータを修正した方が結果として意図した通りの印刷になる場合もあるため、注意が必要です。