解説
板取りとは、印刷機のデリバリー部分で用紙と用紙の間に板を入れる作業のことを指します。
印刷機のデリバリー部分には印刷が終わった用紙が次々に積み重なっていきます。
積み重なる時点でインキが乾いていれば良いのですが、実際にはインキがセットされた状態で積み重なっていきます。(わかりやすく言えば半乾きの状態)
この状態で次々に積み重なっていくと裏移りなどのインキが上下の用紙に付着してしまう問題が発生してしまいます。一般的なオフセット印刷ではデリバリー部分にパウダースプレー装置を設置し、パウダーを散布し紙と紙の間に微細な隙間を作って紙同士が密着しないようにしています。しかし、重なる紙が多くなると重なる紙の重さだけ下の方にある紙は圧を受けるので、裏移りなどが発生しやすくなるため、一定の枚数毎に板取りを行い、圧があまりかからないように対処します。
板取りの枚数は印刷条件により様々に変わるので一般的に何枚ということはいえませんが、メーカーから推奨値が公開されている場合もあります。
「簀の子取り」(すのこどり)ともいいます。