解説
薄葉紙とは、紙の重さが非常に軽い薄い紙の総称です。ティッシュ(ティシュ)とも呼ばれます。
薄葉紙の中に様々な用紙が存在しており、以下の様な種類があります。
- インディアンペーパー(聖書や辞書で使用される20g/m2~40g/m2の紙)
- 雁皮紙(がんぴし)(複写・図面用として使用される紙)
- 京花紙(高級ティッシュペーパーなどで使用される紙)
- ちり紙
- ティッシュペーパー
- ティーバッグ用紙
- ナプキン用紙
- グラシン(透明度の高い通気性の低い紙)
JISの規格では薄葉紙の和紙の坪量(紙の重さ)は40g/m2以下とされていますが、事典や辞書によれば和紙は20g/m2と定義されている場合が多いです。
また紙の専門家のページでも同様の記述があります。
薄葉(うすよう)紙は、辞典用紙、シガレットペーパー、タイプ用紙、グラシン紙,薄葉和紙など用途により種類が多く、坪量は洋紙では40g/m2以下、和紙では20g/m2以下のものが対象となります。
コラム(80) 紙・板紙「書く・包む・拭く」(15)雑種紙について - コラム - 紙への道
JISでの定義
薄葉紙での「JISP0001 紙・板紙及びパルプ用語」の定義はありませんが、No.6014 薄葉印刷紙・No.6015 薄葉和紙の項目ではそれぞれ以下の様に定義されています(上が薄葉印刷紙、下が薄葉和紙)。
坪量40g/m2以下の印刷用紙。
参考 インディアンペーパー,タイプ・コピー用紙などがある。
JISP0001 紙・板紙及びパルプ用語 No.6014 薄葉印刷紙
こうぞ,みつまた,がんぴ,マニラ麻などを用いて抄造した紙。
参考 典具じょう(帖),京花紙,紙ひも原紙などがある。坪量は40g/m2以下である。
JISP0001 紙・板紙及びパルプ用語 No.6015 薄葉和紙
薄葉紙か薄用紙か?
薄葉紙は、「大辞泉」にて「薄葉」で調べてみると、薄い紙全般を指す言葉であることがわかります。
1 「うすよう(薄様)1」に同じ。
2 和紙・洋紙を問わず、一般に極めて薄く漉(す)いた紙。
「うす‐よう【薄葉】」 の意味とは - Yahoo!辞書
また「薄葉」の解説に出てきた「薄様」は薄い和紙のことを表しており、この転用から「薄葉」となったと考えられます。
薄手の鳥の子紙・雁皮紙(がんぴし)。また、一般に薄手の和紙。薄葉。
「うす‐よう【薄様】」 の意味とは - Yahoo!辞書
薄葉紙の種類など
用語集では、薄葉紙の種類・銘柄について他のページにて解説しています。
こちらも併せてご覧下さい。
関連情報・参考資料
- 参考:JISP0001 紙・板紙及びパルプ用語
- 「うすようし【薄葉紙】」 の意味とは - Yahoo!辞書(三省堂『大辞林』)
- 薄葉紙 - Yahoo!百科事典(小学館『日本大百科全書』)
- 《極薄紙印刷・超薄紙印刷:フルカラー対応》スーパーライトプリント(吉田印刷所)